就職活動

アクチュアリー就活で「研究内容」はどれくらい重要?

こんにちは。アクチュアリー就活塾で運営メンバーの27卒内定者です。

アクチュアリー就活では、面接で大学や大学院での研究内容について聞かれることがあります。特に大学院生であれば、「どんな研究をしているのですか」「その研究で苦労した点はありますか」といった質問を受ける機会は少なくありません。

そこで気になるのが、「アクチュアリーと直接関係のある研究をしていないと不利なのか」「高度な研究をしている方が評価されるのか」という点です。

内定者として就活を経験した筆者の感覚では、研究内容を話せること自体は大きな強みになり得ます。ただし、見られているのは研究テーマの難しさや、アクチュアリー業務との直接的な近さだけではないように思います。むしろ重要なのは、自分の専門を知らない人に対して、どれだけわかりやすく説明できるかです。

1. 研究について話せることは、面接で大きな材料になる

研究は、学生が数か月から数年かけて取り組んできたテーマです。そのため、志望動機や自己PRとは異なり、自分自身の思考の過程を具体的に話しやすい題材でもあります。

例えば、「なぜそのテーマを選んだのか」「どこに難しさがあったのか」「どのような仮説を立て、どう検証したのか」「うまくいかなかったときに何を変えたのか」といった話からは、考え方や粘り強さ、問題への向き合い方が自然に表れます。

アクチュアリー志望だからといって、必ずしも保険数理や確率統計そのものを研究している必要はありません。純粋数学、物理、情報、経済、工学など、テーマが異なっていても、その研究にどう取り組んできたかは十分に面接の材料になります。むしろ、無理にアクチュアリーとの関連性を作るより、自分が本当に取り組んできたことを自分の言葉で話せる方が自然です。

2. 見られているのは「研究のすごさ」だけではない

研究について話すとなると、「難しい内容を話した方が評価されるのでは」と考えてしまうかもしれません。しかし、面接官が必ずしもその分野の専門家とは限りません。数理系の社員であっても、自分の研究分野とは異なるテーマであれば、専門用語をそのまま並べても伝わらないことがあります。

そこで重要になるのが、「相手がどこまで知っているか」を意識して説明することです。研究の専門用語を使う前に前提を置く、数式そのものではなく直感的な意味を説明する、身近な例に置き換える、といった工夫が必要になります。

筆者は、この力はアクチュアリーに求められる能力ともかなり近いと考えています。アクチュアリーは数理的な分析を行う専門職ですが、その結果を伝える相手が常にアクチュアリーとは限りません。営業、商品部門、経営層など、数理の専門家ではない人に対して、複雑な内容を正確に、かつ理解しやすく説明する場面があります。

実際、社員の方から「専門的なことを、専門外の人にもわかるように説明することが大切」と聞く機会は多いです。研究内容を説明する場面では、その素養が学生なりの形で表れるのではないでしょうか。

3. 研究説明で意識したい4つのポイント

① 最初に「何を明らかにしたい研究なのか」を一言で伝える

いきなり手法や数式から入るのではなく、「この研究では○○という問題を扱っています」と目的を先に示すと、聞き手が全体像をつかみやすくなります。

② 専門用語を使いすぎない

専門用語が必要な場合でも、一言で意味を補足すると伝わりやすくなります。「○○という、簡単に言えば△△を表す指標です」のような説明が有効です。

③ 研究結果だけでなく、自分が何を考えたかを話す

面接では研究成果の新規性そのものより、課題に対してどう考え、どんな工夫をしたかを聞かれることがあります。研究の中で自分が担った部分を整理しておくと話しやすくなります。

④ 相手の反応を見ながら説明する

一方的に長く説明するのではなく、面接官の反応や追加質問に合わせて説明の深さを変えることも大切です。これは実際の仕事で人に説明するときにも必要になる姿勢です。

4. アクチュアリーに直結する研究でなくても大丈夫

研究内容とアクチュアリー業務が直接つながっていれば、もちろん話を広げやすい面はあります。確率・統計、金融工学、機械学習などは、保険やリスク管理との接点を説明しやすいでしょう。

一方で、それ以外の研究だから不利だと考える必要はないと思います。研究を通じて培った「複雑な問題を分解する力」「仮説を立てる力」「データや結果を検証する力」「他者に説明する力」は、テーマを問わずアクチュアリーの仕事にもつながる部分があります。

また、研究テーマを無理に保険へ結び付けようとすると、かえって話が不自然になることもあります。「私の研究は直接保険を扱うものではありませんが、○○という点で数理的な問題解決を経験しました」という程度でも十分です。

5. 面接前に準備しておきたいこと

研究については、30秒程度の短い説明、1~2分程度の説明、もう少し詳しい説明の3段階を用意しておくと便利です。面接官によって興味の持ち方は異なるため、最初は短く話し、質問されたら詳しく説明できる形が使いやすいでしょう。

また、「研究で一番苦労したこと」「研究を通じて身についたこと」「研究内容を高校生にも説明するとしたらどう話すか」といった問いに答えてみると、説明の癖が見えてきます。研究室の友人ではなく、別分野の友人に説明してみるのも有効です。相手がどこで分からなくなるのかを知ることで、自分では当たり前だと思っていた前提に気づけます。

まとめ:研究内容は「何を研究したか」だけでなく「どう伝えるか」

アクチュアリー就活において、研究経験は自分の考え方や取り組み方を伝えられる良い題材です。しかし、研究テーマが高度であることや、アクチュアリー業務に直結していることだけが重要なのではないと思います。

むしろ、「専門外の相手に合わせて、必要な情報を整理し、わかりやすく伝えられるか」という部分は非常に大切です。これは、数理的な内容を非アクチュアリーの人にも説明することが求められる、実際のアクチュアリー業務にも通じる力です。

そのため、面接前には研究内容をより難しく見せることよりも、「初めて聞く人にも伝わる説明になっているか」を一度確認してみることをおすすめします。研究そのものに自信がなくても、自分が何を考え、何を学び、それをどう説明するかまで整理できれば、研究経験は十分に自分らしさを伝える材料になるはずです。

この記事が、皆さんが自分自身の進路を納得して選ぶためのヒントになれば幸いです。

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